学校の身体測定で、身長が同じであっても、
背中が丸い子とそうでない子供を見た時の印象は凄く違います。
猫背だとなんだか寂しげで小さく見えるし、病弱に見えます。
小学生では、背が高い子に猫背の子が多いです。
成長期に前かがみの姿勢を続けていると、
自然とそのような姿勢が身についてしまい、
筋肉も猫背姿勢を保つように偏った状態になってしまいます。
身体のどこか一部分が不自然な形になると、
身体は自然と全体のバランスをとろうとします。
簡単に言うと、上半身が前にずれていたら、
下半身が後ろにずれてバランスをとる、という感じです。
人間の身体は、そんなに簡単なものではないのですが、
要するに身体のほんの一部分の歪みが、全身に影響してしまうということです。
さらに、猫背の人は顔が前に突き出しているために顎が緩み、
むくんでしまうことも多く、顔が大きく見えてしまうようです。
◇体への影響
一番の問題は、呼吸が浅くなることです。
背中が丸まって顎が上がり、肩甲骨の下角が外側にひらき
背骨が後湾している状態では、呼吸に最も大切な横隔膜がうまく機能しません。
胸郭が押しつぶされる格好になるので、
心肺機能が低下してしまいます。
腹式呼吸は、横隔膜(C4)を使った深い呼吸です。
猫背だと肩がすぼまっているために、この深い呼吸が出来なくなってしまうのです。
また、横隔膜神経は首から出ています。
横隔膜が正しく働かないと首に多大な影響がでます。
たとえば、頭痛・めまい・肩こりなどが起こりやすくなります。
子供の場合は、起立性貧血・車酔いなどの症状が出ることが多いです。